さて皆様、お正月をいかがお過ごしでしょうか。
つばめは日本でゆっくりまったり
お正月を過ごしています。

中国の内装はあと少しで完了というところですが、
ここに来るまでのあれこれをまた書いていきたいと思います。

北京のうちを内装中のある日、偶然に同じアパートの隣門3階の
おうちを見せてもらう機会があった。

アパートは階段を登って左右に2戸ある造りなのだが、
ここも例によって3階の左右2戸とも
ひとつの家族の所有らしい。

階段を上って、左側のドアを開けると、
まず目に入ったのが、美しい彫刻がなされた
様々な木製家具たち。リビングの椅子から
テレビ台、そして電灯にいたるまで
チャイナ風にまとめられている。

このお宅も最近、B&Qで内装をしたばかり。
家具はチャイナ調とはいえ、
洋風にも合う明るい木目床と統一された白いドアが
モダンな雰囲気をかもしだしている。

左のうちはリビング以外に3部屋あるのだが、
そのうちの1つをダイニングに改造。
素敵なチャイナ風テーブルと椅子が6つ。
サイドテーブルに置物が飾られ、
壁には素敵な絵画がかかっている。
奥の食器棚には美しいグラスやカップが並び、
もうひとつのガラス棚にはお酒類が飾られている。

そしてベランダ。左右のうちのベランダをつないで、
廊下のようにしてあり、陽光がさんさんと
部屋にふりそそいでいる。
例によって、ベランダとリビングの間をつないで
あるので、解放感がある。
きれいに植えられた鉢植えの植物たちも
目を楽しませてくれる。

そのベランダ廊下を通っていくと、もうひとつの
リビングへ。そう、右側のうちのリビングだ。
右側はリビング以外に2部屋あるのだが、
そのうちのひとつは部屋全体が物置になっていた。
部屋数は十分足りているのでしょうね。

そして、左のうちのキッチンと洗面所は
くっつけて一部屋にし、ひろびろとしたキッチンを実現。
逆に右のうちのキッチンはつぶして洗面所を広げ、
バスタブとガラス張りのシャワー室、そして
ひろい洗面台が据え付けられ、花など飾られている。
まるで5つ星ホテルの洗面所のよう。
これはメインの洗面所で、もうひとつ洗面所があるのだ。

見学しているうちに、なんだか迷路に迷い込んだような
気分になってきた。
広い、広すぎる~。
こんなところが、うちのアパート内にあったなんて!
もとの内部の間取りはうちと同じはずなのだが、
左右の2戸をつないでいるのと、リフォームしているせいで、
とても同じ間取りだったとは想像もできない。

なにより驚いたのは、この2リビング+5部屋のうちに
老夫婦2人で住んでいるということ。

義父母の話によると、この老夫婦は香港で長年
仕事をしていて、香港にも家があるし、
北京にもいくつも家があり、
子供たちも外に住んでいるので、
会社から安く譲り受けたこのアパートの2つのうちは
老夫婦しか住む者がない。
なので、左右ふたつのうちをつなげて
改装してひろびろと住んでいるのだそう。
お金は腐るほどあるんだって~!
それを聞いて、なるほど~、
それであの内装、あの間取り、
そしてあの精緻な彫刻の家具たちにも納得。

この老夫婦には、外で時々会って挨拶する程度の
交流があったが、まさかこんな優雅な暮らしを
しているとは思いませんでした。

でもこのレンガ造りの6階建てぼろアパートの外観と、
ドアを開けて入った部屋の中の様子と、
ギャップがありすぎる。。。
日本人にはちょっと信じられない感覚です。
あまりにも釣り合いがとれていないのです。
今までも、このアパートの前に
いろんな高級外車が止まっているのを見て、
なんだか不思議な気分がしていましたが。。。

皆さん、ぼろアパートに入っていく中国人を見て、

「こんなつぶれそうなところに住んで、かわいそうに。。。
 やっぱり中国庶民はまだまだ貧しいんだなぁ」

などと思うなかれ。
そのぼろアパートの玄関を入って部屋のドアを開けた途端、
夢のような優雅な世界が広がっているかもしれないのです(笑)。