ニイハオ中国(つばめ)

戸田ゼミコラムのアーカイブです。このコラムはすでに連載を終了されています。

カテゴリ: 500回〜

だいぶん前の話になりますが、
9月の中秋節連休につばめ一家は
義父母と犬のホワンホワンとともに
北京から車で約3時間ほど走ったところにある
河北省の田舎に帰っていました。

前に帰ったのは、まだ上の子が
1歳にもならない頃だったので、
実に4年ぶりの帰省。

結婚当初に来た頃は、
河北省なまりの親戚たちの言葉が
ほとんど聞きとれず、ただあいまいに笑って
座っていることしかできなかったつばめでしたが、
結婚9年が過ぎた今、
親戚たちの会話の大半が聞き取れ、
自分も会話に加わることができるように。
親戚の顔と関係も、
やっとだいたい頭に入ってきた次第。

そんなに変化が見られない田舎ですが、
数年前と変わっていたのは、
どの家庭にもパソコンが据え付けられ、
親戚の子供たちが、パソコンに張り付いて
ゲームに夢中になっていること。
うちの子も親戚のお兄ちゃんお姉ちゃんと一緒に
パソコンに張り付いて動きません。
せっかく田舎に来たんだから
外で遊ばせようと思うのだけど、
ゲームの魅力に釘付けです。
こんな、庭に穴を掘ったトイレで用を足し、
地平線が見えるような一面の畑が広がる
田舎の村にもインターネットが普及し、
大人も子供も、暇があったら
スマートフォンをいじっている姿が、
新鮮といえば新鮮でした。

せっかく田舎に来たのだから、と、
パソコン前に張り付くわが子を引きはがし、
ピーナッツ畑へ。

もう収穫が終わったピーナッツ畑で、
収穫に漏れて埋まっているピーナッツを掘って
楽しみました。
大人3人&チビ2人で1袋ぐらいのピーナッツが取れ、
ゆでていただきました。
つばめもピーナッツ堀りは初めてで
楽しかったです。

先日、幼稚園で「思惟課」を開講するにあたって
保護者説明会があり、つばめが出席しました。

指定時間に幼稚園の門の前で待っていると、
知り合いの先生がつばめを見つけて、
にこやかな笑顔で寄ってきて、

「あれ、ふたり目ちゃんは?」

と声をかけてくださいました。

「家で昼寝中です」

と答えた後、

「あの、ふたり目ちゃんも来年9月から
 こちらの幼稚園でお世話になりたいと思っているのですが、
 いつから申し込みが始まりますか」

と尋ねると、

「10月の国慶節休み明けから、
 管理人室に申込者用のノートを置くので、
 そこにふたり目ちゃんの名前を書いておくといいですよ」

と教えてくれた。

「あの、それだけで大丈夫でしょうか。うち・・・」

とふたり目ちゃんに北京戸籍がない話をしようとすると、

「大丈夫よ。もし心配なら、保健のR先生に
 ふたり目ちゃんも来年9月からこの幼稚園に入りたいってことを
 一声かけておいてもいいし。」

との話。
つまり、普通に申し込み登録するだけでも大丈夫だけど、
保健の先生に声をかけておいてもよいというようなことで、
それを聞いて、ほっと一安心のつばめ。

この知り合いの先生とは、
夫の会社の同僚の中学の同級生の知り合いで、
チビちゃんの幼稚園入園の際に
便宜を図ってもらって以来の付き合い。
チビちゃんが無事入園できたお礼を、と思っていたのに、
誰がその先生なのか分からず、
他の先生に聞くのも何となくはばかられ、
そのままになっていた。

その便宜を図ってくれた先生は
チビちゃんの親子クラスの隣のクラスで
授業を受け持っていた先生だと分かったのは、
だいぶん後になってから。
いつも会うたびにとても感じのいい先生だと思っていた。
長い間財布の中に持ち歩いていたお礼の金券カードを渡すと、
ふたり目ちゃん出産の時には
お祝いのカードと洋服セットまでいただいたのだ。
それ以来、その先生にはずっと好感を持っている。
その先生も、妊娠中から出産直前まで、
チビちゃんを連れて親子クラスに通っていたつばめを
よく覚えてくれていて、会うと親しげな笑顔を返してくれる。

ふたり目ちゃんの入学のことも、
きっとこの先生がうまく保健の先生に
話をしてくれたに違いない。
ちょうど中秋節にハーゲンダッツの月餅引き換え券を
この先生を通じて保健の先生に渡してもらったのも、
タイミングがよかったといえばよかったかもしれない。

とにもかくにも、心配していたふたり目ちゃんの幼稚園入学も、
何とかなりそうで、ほっと胸をなでおろしているつばめです。

先日、中秋節の催しでつばめが久しぶりに幼稚園に出向いた際、
(普段は、幼稚園送りは夫、迎えは義父が行っている)
何人かの保護者の人と話をするうちに、
ふたり目ちゃんの入園の話になった。

つばめが、ふたり目ちゃんは北京戸籍がないので、
普通にはこの幼稚園に入るのは難しいのだという話をすると、
ある顔見知りのママさんは、

「上の子が通ってるんだから、何とかなるわよ。
 もうすぐ公式に募集が始まるけど、
 その前にできるだけ早めに
 園長先生に話をしといたほうがいいわよ。」

としきりに勧める。

「ほら、あそこに立ってるのが園長先生よ。
 今日せっかく来たんだから、ちょっとみんなが帰るのを待って、
 園長先生に話をしといたら?
 上の子が通ってて、とてもいい幼稚園だということをほめて、
 実は下の子がいて、北京戸籍がないのだけど、
 来年ここに入りたいと思っている、
 戸籍がないということで所定外の費用がかかるなら、
 幼稚園の指示通りに払う準備はあるので、
 ということを言っておくのよ。
 それから、園長先生に、顔を覚えてもらえるように、
 日頃から何かと愛想を売っておかないとね!」

と話す内容まで詳しくアドバイスしてくれた。

つばめは、とりあえず夫に相談すると言って
その場では園長先生に何も話さずに退散。
めったに幼稚園に顔を出さない、
しかも中国語も不自由な外国人のつばめが
こういうことにかかわるよりも、
いつも送り迎えをしている夫か義父に
お願いするほうががいいと思ったのだ。

さて幼稚園の行事が終わって帰宅途中、
王府井の教会で子供を遊ばせていると、
さっきそばで話を聞いていた
同じクラスの保護者のおばあさんがやってきて、

「さっきの話ね、園長先生に話をするだけじゃなくて、
 ちょっと何か、ほら、こっちではなかなか手に入らない
 日本の物とか、現金はちょっと見栄えが悪いけど、
 金券カードとか、そういうものを持っていくのよ。
 金額は多くなくても数百元でもいいと思うよ」

と、さらに詳しいアドバイスをしてくれた。
つばめが外国人と知って、
中国のこういう処々の習慣を知らないだろうから
教えてあげなくては、との親切心から教えてくれたようだ。

帰って夫と義父にこの話をすると、

「園長はこの幼稚園に赴任してまだ1年程度だし、
 募集の実権を握っているのは、
 勤務の長いあの保健の先生の可能性が高い」

と義父。
そういえば去年、知り合いの先生にちらっと
ふたり目ちゃんの入園の話を聞いた時も、
保健の先生に話を通せばよい、
というようなアドバイスをもらったような。。。

保健の先生とは三年来の顔見知りだし、
季節ごとの贈答も欠かしたことがなく、
お願いもしやすいのに、
そこをすっとばして、赴任一年の園長先生に
話を持っていったなら、
よけいに話がおかしくなるに違いない、
というのが家族の一致した考え。

結局、夫が保健の先生に
相談を持ちかけるということになったけど、
さて、どうなることやら。。。

だけど中国ってこういうとこ、ほーんと、ややこしいですね。
一応規定があっても、
キーパーソンの裁量次第でどうにでもなる
グレーゾーンがほんとに大きいのだ。
日本だと普通は規定どおりに実行されるから、
こういうややこしいことにはそんなに出くわさないと思うのですが、
中国は、そんなことの連続といってもいいほど、
日常生活にこういうことがつきもの。
中国生活も10年になろうとしているつばめですが、
こういう中国事情には、いまだ慣れず。
いつも夫や家族に頼って、なんとかやり過ごしています。

↓子供が中で夕食を食べている間、
 幼稚園の門の前で、保護者のパパママや
 ジジババ達と立ち話。
 門は、送り迎えの時間以外は、シャッターが下りています。

547-1
547-2

もう1カ月ど前のことになりますが、
9月10日は、教師節でした。

もともと、チビちゃんの幼稚園の先生方に
何か小さいプレゼントを、と思っていたのですが、
夫が「まぁもういいんじゃない?」というので、
やめておくことに。

つばめとしては、先生への感謝の気持ちを伝える
小さいプレゼントなら、ワイロにもあたらないし、
みんなの前で堂々と渡しても問題ないのではないかと思ったが、
夫によると、大小関わらず、物品を渡すこと自体、
親に何か意図がある(わが子を特別扱いしてほしい等)
と取られるのが一般的だという。
そうなのかぁ~?

いつもありがとうございます、という
感謝の気持ちを込めて、
少しぐらい何か渡したっていいとつばめは思うのだが、
贈り物に対する感覚というのは、
どうやら日本と中国では、かなり違うものらしい。

日本では、お世話になったお礼として
贈り物をするということは比較的よくあることだと思うが、
中国では、「これから」お世話になる場合に、
贈り物をすることが多い。
だから、贈り物には、「よきに計らってほしい」
という希望が込められていることが多分にある。
もちろん、そうでない場合もあるのだが、
先生に何か贈り物、といった場合には、
どうも扱いが難しいもののようだ。

夫は、中秋節の際にはまた贈り物を考えるから、
教師節はもういいんじゃないか、という考えのよう。
私は、それはそれとして、
教師節には先生への感謝の気持ちとして
少し何かしてもいいと思ったのだけど、、、

結局話し合って、
チビちゃんと一緒に、先生への感謝カードを
作ることに。
文章もチビちゃんが考えて、パパが代筆。
飾りは、ママが少し手伝いながら、
チビちゃんがだいたいやって、
結構きれいなカードができた。

でも結局朝、バタバタしてて、
先生ひとりひとりに渡せなかったんだって。

チビちゃんによると、
他にカード等を持ってきていた子は
誰もいなかったそう。
チビちゃんが行く前に渡してたかもしれないけど、
カードじゃなくてプレゼントだったら、
親が別のところで渡すはずだしね。
(他の人に見えないところでこっそり渡さなければならない、
 というところが、何かおかしいと、つばめは思うのだけれどね!)

本来、普通に感謝を伝えたらいいはずの教師節や
各種祝日ごとに、

「先生方に贈り物をすべきか、しないべきか、
 するとしたら、どんなものをしたらいいのか。金額は?」

というようなことに、
いつも頭を悩ませるつばめ一家です。

中国は、10月1~7日まで
国慶節連休でした。

いつも、国慶節には、天安門はじめ、
主要な十字路や公園などは豪華な花壇で飾られるのですが、
今年は節約志向のようで、
いつもきれいな花壇で飾られる日壇公園も、
花壇は一切なし。
天安門も花籠が飾られていましたが、例年に比べて質素です。

節約も大切かもしれないけど、
いつも華やかな花壇芸術!?を楽しみにしているつばめは、
市民に直接恩恵がある部分はあまり削らないでほしい、
もっと別の無駄な出費を削ってほしいなぁと思った次第。

花壇、いつまでかなぁ。。。
公園でも見られなかったので、
撤去される前に、近くの十字路に、
花壇を見に行きたいと思います。

545-1
545-2

↑このページのトップヘ