ニイハオ中国(つばめ)

戸田ゼミコラムのアーカイブです。このコラムはすでに連載を終了されています。

カテゴリ: 350回〜

2月10日、北京に初雪が降りました。

日本では、

「北京って寒いんでしょ?雪とかすごいんじゃない」

と聞かれることが多かったのですが、
北京はもともと降水量が少なくて
乾燥している地方で、
1年で傘をさす日は数えるほど。
冬の最低気温は-10℃ぐらいまで下がりますが、
雪はあまり降りません。

でも、今冬はとりわけ降水量が少なかったようで、
冬に入ってから今まで一度も雪が降っていなかったんです。
60年以来の初雪の遅さだそうです。

日本で雪遊びをした印象が強く残っているチビちゃん、
中国に戻っても、部屋の中で、

「ここに雪が積もってる、真っ白、
 長靴履いて~、雪だるま作ってる~」

と雪遊びごっこをして遊んでいたのですが、
久しぶりの本物の雪に大喜び。

中国では日本のような子供が遊べるお砂場がほとんどなく、
チビちゃんに砂遊びをさせてあげられないのを
ちょっと残念に思っていたので、
雪が積もった日は、絶好のチャンス。
家族には、「こんなに寒い日に外に連れ出さなくても・・・」
と言われましたが、せっかくなので外に連れて行くと、
さっそくスコップで雪を集めては
バケツに入れて、長いこと遊んでいました。

翌日には雪は大分溶けてしまいましたが、
昨日また2度目の雪が降り、
チビと雪でアイスクリームやプリンを
作って遊びました。

さて、つばめは今妊娠32週、満8ヶ月を過ぎました。
こうやってゆっくりチビの遊び相手になれるのも
あと少しかな~、と思うと、
こういう時間が貴重に思えてくる今日この頃です。

チビちゃん、1ヶ月過ごした日本から
中国に帰国直前に満2歳3ヶ月になりました。

日本にいた1ヶ月のチビちゃんの日本語の
表現力の伸びには、本当にびっくり!
最初は、母以外の人には、どんなに日本語で
話しかけられても全部中国語で返していたチビでしたが、
それも1週間ほどでオール日本語に切り替わり、
日本のおじいちゃんおばあちゃんの話す関西弁を
すごい速さで吸収。聞いた言葉をそのまま
ブツブツと自分の中で繰り返し、
次回使うときには応用まで利いているので、
家族で驚くやらおかしいやら。

例えば、家族の誰かが、

「タラリ~、鼻から牛乳~」

とおもしろがって教えたら、数日後に、

「タラリ~、鼻からお茶~」

といったのには笑えました。

やれ、「いくぞいくぞー、ピョーン!」やら、
「出て来い、出て来い」やら、
「うーちゃん、固まってる」やら、
つばめが教えた覚えのない言葉が
次々とチビの口から出てきます。
きっと日本のおじいちゃんおばあちゃんが
チビの相手をしながら話しかける言葉を
覚えたのでしょう。また、

「開けられへん、おばあちゃんが開けて」「まだできてへん」
と否定形が関西語尾になっているのをはじめ、

「誰が作ったんやろうなぁ」「ここ出っぱってるやろ」
「何にも入ってないやんか」「こっち向きやな」
「(タンクローリーを)初めて見たわ」
「これトラックや。おじいちゃん消防車と思ってた」
「(電車)これはこっち行って、これはこっち行くねん。わかった?」

「日本に来たから、日本のおばあちゃんやおじいちゃんがおる」」
「リスさんはやっぱりどんぐりが好きやから、まつぼっくりは食べない」
「車、うーちゃんのよだれ吸うてくれた」
「しまじろう、『助手席に座りたい』って言うてる」
「さっきあの子も『電車に乗りたい』って言うてた」
「ここ空いてる。誰が座るところかなあ。
 ありさんが座るとこちゃうか」

と語尾のみならず、長いフレーズのアクセントも
動詞の活用も完全に関西系。
もともとつばめは関西弁でチビに話しかけていましたが、
ここまでベタベタの関西弁を話すようになったのは、
日本に来てからのこと。
しかも口から出てくる日本語の量も質もぐっとアップ。
もうペラペラペラペラと絶え間なく
日本語をしゃべり続けてうるさいぐらいです。

「シトシト雨が降っています」
「(エビフライ)カリカリでサクサク!」
「木がユッサユッサ揺れてる」
「湯気がホワーッて出てる」
「鈴を鳴らしてる、リンリンリーンって鳴らしてる」
「ザップーン、ザップーンって波越えてお買い物行く」
「お母ちゃんの後ろに水かかった。おしっこかけた。ジョビジョビー」

と擬音語・擬態語も適切に織り交ぜてうまく状況を表現したり、
ひとりでごっこ遊びをしながら、

「こうやって、こうやって、それでこうたたんで・・・」

「(ブロック)へっこんでるところに
 出っ張ってるところくっつけた」

「火を小さくしてる。お星様のフライパンで玉子焼き作ってる」

「この子にエビフライもらって食べる。
 おじいちゃんのエビフライ回ってきた」

「(人形の)おなかの中に赤ちゃんおる。おなかだんだん
 大きくなってきた。動いてる。赤ちゃん生まれた」

「赤い車(に)乗りながら(工事の車を)見てる。
 お手手こうやったら(←出したら)危ない」

「これは速い!これはゆっくりの電車。
 一緒の駅に止まってる。でも色が違う」

「普通と急行がすれちがった、ヒューン!
 線路が二つあるからぶつからない。
 これは黄色いからラピート(特急列車の名前)じゃない」


「パワーショベルがザックザック土掘って、それで出発して、
 それでここの上に乗せてる。ザザザザザー。
 いっぱいになったらここの上に下ろす」

と長い文を話すのみならず、一段落のまとまった内容を
話すことができるようになりました。
ごっこ遊びのほとんどが実際に料理を見たり、
電車に乗ったり、遊びに行ったりした際の
母や他の家族との会話を再現したもの。
1回聞いただけでもほんとによく覚えているものだと感心。

それにしても、2歳3ヶ月の人生のうち
2年間以上を中国で過ごしているにもかかわらず、
これだけの日本語が出るというのはたいしたもの。
子供の言語吸収能力ってすごいんですね。

チビは中国語と日本語が入り交ざった環境で育つから、
きっと言葉が出るのは遅いだろう、
2歳になってもしゃべらないかもしれない、
と覚悟していたのですが、そんな心配をしたのが
うそのようです。

これから幼稚園など中国での社会生活が増え、母と過ごす
時間が減るにつけ日本語が退化する可能性もありますが、
できるだけそうならないようにサポートしていきたいと思っています。

日本でお邪魔した友人Mちゃん宅は、
2階まで吹き抜けになった開放感のある玄関、
ひろーいリビングキッチンに本格和室、
明るくて部屋数も十分にあって、
とっても素敵なおうち。

「駐車場スペースも3台もあるし、
緑に囲まれて素敵なおうちだねえ!
うらやましいなぁ」

と言うと、

「ちょっと駅から遠くなったけど、
駅近の前の家より部屋数も1つ増えて
値段はおんなじなんだよ」

とMちゃん。

「それだったらいいじゃない!
環境もよくなって住み心地よくなって
よかったね。また生活環境が変わって、
駅近のほうがよくなったら、
その時また買い換えたらいいしね」

とつばめが言うと、

「いやいや、もう引っ越せば引っ越すほど
お金かかるから、無理だよ」

とMちゃん。
それを聞いたつばめの反応は、
引越し費用なんて高々知れてるんじゃない?
というものだったのですが、そうではなくて、
数年前に買った前の家と今の家、
販売価格は同じだけど、前の家を売る時には
買った価格よりずっと下がっていたので、
その分大きく損したのだという。

不動産価格が日々上昇する中国に住むつばめは、
不動産が目減りするということが
ほとんど頭になかったので、
前の家と今の家が同価格なら
損は出ないじゃん、と思ったのですが、
日本は不動産価格がどんどん下落する時代なのですね。
もちろん地域差はあると思いますが、
買い換えれば買い換えるほど損するというのは、
中国の現状とまったく逆。
中国では、買った不動産が値上がりしたら売り抜けて、
次に上がりそうな物件を買うというのを
繰り返す人が多いです。
不動産の買い替えは、富を産む源泉なのです。

不動産ひとつをとっても、
日本と中国、全然常識が違うんだなあ、と
いたく感心したつばめなのでした。

皆様、新年あけましておめでとうございます。

2月3日は中国のお正月、春節です。
私達一家も、大晦日の2日は
夕方から餃子を作って食べ、
夜8時から始まる「春聯晩会」を見、
にぎやかな花火や爆竹の音とともに
新年を迎えました。

日本でお正月を過ごして中国に戻ってきてみると、
中国はまさに年末ムード、なんだか
過去にタイムスリップしたみたい。
つばめはこうして毎年2回お正月を迎えています。

お正月の朝も餃子。
いつもは昼ごろに6回から1階の義父母の家に
下りるのですが、今日は目が覚めたら1階に下り、
みんなで餃子の朝食を囲みました。

その後、チビを連れて王府井の教会までお散歩。
路は昨夜の爆竹の赤いかすがいっぱい散らかってゴミだらけ。
そして今もまだ絶えず心臓が飛び出すほどの爆竹の音が聞こえてきて、
そのたびにチビもびっくりして母に抱きついてきます。
細い胡同の中での爆竹はこっちも見ていてハラハラ。
ピューッと高く上がった爆竹は
胡同の両側の建物の壁や窓にぶつかった後、
パチパチと火花を散らしながらそのまま建物の壁をはうように
上へと上がっていき、パン!パン!と大音響を立ててはじけます。
いつ火事になってもおかしくない光景です。
おそろしい、とつばめは思うのですが、
中国人は平気のよう。
花火や爆竹を鳴らしてもいい時間の制限はあっても、
「十分に広い場所で花火や爆竹をしましょう」
という決まりはないようです。
わざと危ないことをして肝っ玉を競っているのかと思ってしまいます。

しばらくはこの爆竹や花火のにぎやかな音と
家にあふれる様々なナッツやドライフルーツに
囲まれながら中国のお正月を過ごすつばめです。

日本に来てから、家の中で走り回っているチビちゃん、
気がついたら、左ほっぺに青あざが。
右ほっぺには長いひっかき傷、
そしておでことあごにも小さい傷が。
布団にダイビングして遊んでいた時なのか、
いとこのお兄ちゃんたちと
走り回っていた時なのか分かりませんが、
チビも泣かないので、いつできた傷なのかは不明。

さて最近、同じく子供がいる友人Mちゃん宅にお邪魔したのですが、

「うちの子、前歯に虫歯ができてるの~、
 ちょっと早いけど、来週市役所の児童福祉課で
 2歳6ヶ月の歯科検診があるので、
 そこで診てもらおうと思ってるんだけど」

と言うと、Mちゃん、

「えー、日本では今どき2歳で虫歯なんてできてたら
 虐待疑われるよ。親がちゃんと世話していないから
 虫歯ができるんだって。」

と言われて、ドキッ!
青あざや傷だらけのチビちゃんを見やりながら、
思わず市役所に行くのをためらってしまった
つばめでしたが、やはり指定の日に検診に出向きました。

虫歯自体はごく初期のものなので、
治療は不要だけど、よく磨いてあげるように言われました。
だけどチビちゃん、いつも大泣きしてなかなか磨けないんですよね。
みんなどうやってちゃんと磨いてるんでしょう。

そして歯科衛生士さんにフッ素を塗ってもらう時、
ごくなにげない様子で、

「あれ、お子さんほっぺに青あざできてますね~」

と指摘され、再びドキッ!のつばめ。

「そうなんですよ~、いつできたか分からないんですけど、
 いつまでも直らなくて」

と答えつつ、虐待疑われてるのかな!?とドキドキ。
でもそのまま何事もなく検診は終了、
無事に帰宅できたのでした。

それにしても。
歯も身なりもピカピカにして、
何でも人並みにしておかないと
世間様に何を言われるか分からない。
虫歯ひとつ、あざひとつでも虐待を疑われてしまう
日本のお母さん達は、どんなにか大きなプレッシャーを
感じていることかと、気の毒になりました。

掃除洗濯に買い物や食事作りなど
家事全般をしながら子育てするのは想像以上に大変なこと。
それを普通に要求され、普通にこなしている
日本のお母さんはほーんとスーパーお母さんだと
感心するつばめ。
でもそんなぎりぎりいっぱいの生活を強いられて、
できる人はいいけど、追い詰められて
本当に子供を虐待してしまう人が出るのも
さもありなん、と思ってしまうつばめ。

それに子供が幼稚園や学校に行くようになると、
今度はお母さんが行事に主体的に参加したり、
競ってかわいいお弁当作ったり、
ただでさえ忙しい日本のママの負担が減ることはありません。

ああ、つばめが日本で子育てしたら、
虐待と言われてしまいそうで、
とてもできそうにありません。
ま、郷に入れば郷に従えで、
日本で育てないといけなくなったら、
それはそれで何とかやっていくのかもしれませんが、
本当に自信なしです。

中国では子供を甘やかしすぎの傾向が顕著ですが、
子供を虐待というのはほとんど聞きません。
親が虐待しようとしても、社会の目が許さないでしょう。
子供連れで外出しても、それ子供が寒がってるだの、
こうしたほうがいいだの、周りのほうがうるさいんです。
子供は社会の宝ですね。
(でも子供の人身売買はありますが!)

あれ、話がそれてしまいました。
来年、また日本でチビの歯の検診を受ける時、
虐待疑われないように、歯磨きがんばりたいと思います。

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